室蘭市の第三セクター「室蘭振興公社」に勤めていた女性職員が、２２００万円あまりを横領していたことが発覚し注目を集めています。
この職員は着服がばれたことにより解雇されましたが、刑事告訴はされない見通しであることが示され、その対応が波紋を呼んでいます。
着服した職員は誰なのか？事件とならない理由は？
今回は、室蘭市で起きた横領事件について調べてみました。
もくじ
室蘭市第3セクターの職員が2240万円を着服！
この事件は、室蘭市の第3セクター会社の社員が、架空の預金払い戻し書などを使って、2018年4月から2020年5月までの2年間の間に40回以上、銀行の預金から合計で2240万円あまりを着服していたとされる事件です。
この問題で解雇されたのは、北海道室蘭市が市役所や市営住宅の管理業務を受託している第3セクター「室蘭振興公社」に勤務していた経理担当の40代女性社員。
2019年度の決算を取りまとめていた税務申告を担当する税理士事務所の指摘が5月22日にされ、その後の調査で今回の着服が発覚したとされています。
第3セクター職員の着服・横領の動機は何？処分は？
今回の横領事件ですが、その動機などについては、経理担当の女性社員が以下のように供述しています。
この供述が本当であれば、2240万円のほご全てを個人的に使用してしまっていたようです。
しかし、これらの着服が行われていた事実が発覚しても、「室蘭振興公社」側としては、女性が着服した金の3分の1程度をすでに返還していることや、今後も返済する意向を示している、といった理由から刑事告訴を見送る方針であるとしています。
また、今回の事件に関して室蘭市としての処罰に関しては明かされておらず、公社と同様に罪に問わない方針であると思われます。
そもそも第３セクターって何？
第三セクターというのは、海外と日本では定義に若干違いがあるようですが、簡単に言うと下記のように分かれるものです。
●海外での定義：NPOや市民団体などの非営利団体
●日本での定義：国や地方公共団体と民間企業が合同出資・経営する企業
地域開発や都市づくりなどのため、国または地方公共団体と民間企業との共同出資によって設立された事業体のことを指し、公共的な事業に民間の資金と能力を導入する民間活力活用の方式の一つが「第３セクター」になります。
ちなみに、日本での定義における第三セクターのうち、鉄道を運営している鉄道第三セクターは、北越急行や伊勢鉄道などを除き基本的に赤字とされています。
かつて北海道夕張市は財政破綻となりましたが、この原因としては採算の取れない観光事業系第三セクターへの出資が原因とされています。
横領事件のあった第３セクター「室蘭振興公社」とはどこ？
話題となっている会社は、室蘭駅からほど近い場所にあるようです。
入江ゴルフセンター / ㈱室蘭振興公社
〒051-0023 北海道室蘭市入江町１−７９
室蘭振興公社ってどんな会社？
「室蘭振興公社」は、室蘭市からゴルフ練習場の経営や、市営住宅の管理を受託している室蘭市の第三セクターです。
会社の情報に関しては調べた範囲ではホームページなどの情報がないようです。
求人などを出していた情報や、情報サイト上には出てきますが、市と共同の経営（出資で）が行なわれている会社がホームページもないといったのは若干違和感を感じます。
この会社の代表は 小泉賢一 社長で、室蘭市副市長を務めている人物のようです。
横領の第３セクター元職員は誰？名前や顔画像は？
着服・横領事件の犯人とされている人物ですが、現在までにその名前や顔画像などの情報は秘匿されています。
名前：不明
年齢：40代
性別：女
職業：室蘭振興公社の経理職員
住所：不明
※5月31日付で解雇処分
▼罪状：業務上横領罪？
10年以下の懲役
▼経理職の給料（求人）
こちらはハローワークに出されていた求人の内容です。
横領の職員と同じものであるかは不明ですが、それほど高い給与ではなかったのかもしれません。
月給 175,100円 – 正社員以外
＊下記の事務業務に従事していただきます。
・経理ソフトを使用した経理情報の入力及び経理関係の諸帳票等の作成処理。
・パソコンを使用してのデータ入力、書類作成処理業務
・社用車（ＡＴ車）使用
刑事告訴見送りの理由は？
横領などが行われた場合で有罪となった場合は懲役刑になりますが、今回の場合は会社が刑事告訴を保留しており実質無罪的な形になっています。
※横領した金額は返済するとされています。
2240万円のうち、1/3はすでに返済がされているとのことですが、残り1400万円以上の損失が今現在出ている状態ですが、それを長年かけて返済するのに誰がそれ迄に補填をするかなどについては明かされていません。
こうした理由が明かされないことに多くの人は疑問を持っていますが、半公務員の団体職員が起こした不祥事であるため、身内に甘い処分を下したのでは？といった意見も出ています。
このような事例は直近では、黒川前検事長も同様に懲戒処分や刑事罰が下されることなく、口頭や文章での注意のみである「訓告」のみで終わったことからも、公務員の処分の甘さが浮き彫りになっています。
室蘭市第3セクター横領事件にネット上の声は？
今回の事件について大勢の人が関心をよせているようで、刑事事件とならないことに疑問を覚えている人が多いようです。
ただ、犯罪を犯したとしても、もっと守られるべきであるといった意見が、少数の意見ではありますが出ています。
いやいや、これは普通、刑事告訴だろ。身内に甘いんだよ。こんなのが管理者で、室蘭市民もかわいそうだ。
告訴見送りって、今後逃げられたら誰が補填するんだろうね。そこまで決めてるんならそれでもいいけれど。
犯罪者にも家族はいるので犯罪を犯したからと言って、情報を公表する必要はない。犯罪者の人権はもっと守られるべき。
家族ってありましたが、子供もいるのでしょうか？こんな事態が世間に分かった時、家族特に子供はどうしたらいいのでしょうか。
今後の生き方がとても心配です。一番悪いのは横領した本人ですが、そんな誘惑を野放しにした体制にも、私は問題があると思います。
役所の第３セクターの職員だから、身内に公務員や議員や組合幹部等がいて温情裁定をくだす例はあるよね。
今回がその例に当てはまるかは分からないけど、公務員って背後にややこしい人や団体がついてる職員もいるし、闇は深いよ、この業界は。
なぜ告訴しない？市民が黙っていないでしょ普通、、、役所が勝手に犯罪者を許すのは、裏があるからですか？
それでも告訴しないなら、市長の給料で全額返金しましょう。税金の使い道を勝手に決めてはいけない！！！
