10月13日(木)の昼前、静岡県小山町の県道を走行していた観光バスが横転する事故が発生しました。
この事故で、1人が死亡、3人が大怪我をしている状況で、軽傷を合わせると数十人規模の怪我人が出る大事故となっているとされています。
大規模な事故となってしまったその原因とは何だったのか?
もくじ
ふじあざみラインで観光バスが横転する事故
事故がおきたのは、2022年10月13日(木)の午前11時50分ごろとされています。
現場となったのは、静岡県小山町須走の県道「ふじあざみライン」(富士山の須走五合目につながる道路)の馬返しバス停の近くで起きており、道路を走行中だった大型観光バスが横転しました。
当時バスには乗員と乗客あわせて36人がいましたが、そのうち1人が死亡、3人が重傷を負っており、残りの32人については怪我の程度は不明なものの軽傷で歩行は可能とされています。
この事故で警察が過失運転傷害の疑いでバスを運転していた野口祐太 容疑者(26)を現行犯逮捕しています。
参照:観光バス横転事故で女性1人が死亡、60代から80代の女性3人大けが 26歳運転手を過失運転傷害の疑いで逮捕 静岡・小山町
観光バス横転の原因や当時の状況について
観光バスが横転した現場の県道は、富士山の須走口5合目につながる道路で急なこう配とカーブで続く山道であり、当時観光バスは下り走行中であったとされています。
また、観光バスは東京に本社を置く旅行会社「クラブツーリズム」が主催している観光ツアーのもので、車体上部にもその名称が見えています。
当時、埼玉県を出発して静岡県内を日帰りするツアー中ですが、クラブツーリズムは、現在情報収集を行っているため「お答えできることはない」としており、近く記者会見を開く方針としています。
事故の原因としてはカーブを曲がり切れなかったことが原因とも考えられますが、現場には土砂崩れがおきていたのか土砂が道路側に積もっているのが確認できます。
このことからこの土砂に乗り上げて横転をした可能性もあります。
土砂の量などがどの程度なのかは映像などからは不鮮明ですが、ある程度の高さがあれば坂道ということもあり滑って横転につながったとも思われます。
事故現場はふじあざみラインの馬返しバス停近く
事故がおきたのは、ふじあざみラインの「馬返し」のバス停近くであったとされています。
静岡県駿東郡小山町須走
事故の原因はフェード現象によるブレーキ原因か
今回の事故について、現場には事故車両のものとみられるタイヤ跡が100m以上にわたって残っていたとされており、ブレーキが弱くかかっていた可能性があるとしています。
逮捕されたの野口容疑者も「ブレーキがきかなかった」といった供述をしていることから、「フェード現象」がおきていた可能性があります。
フェード現象とは、フットブレーキの使い過ぎで摩擦力が減り、ブレーキの利きが悪くなる現象で、車両が重くなるほどブレーキへの負荷が大きくなるため、こうしたリスクが高くなるとされています。
こうした事態を避けるためにエンジンブレーキなどを利用していますが、野口容疑者今回のコースを始めて走ったようで、技術不足や知識不足が事故につながった一因と考えられます。
バス運転手、野口祐太の顔画像や経歴、運行会社判明
-バス運転手-
名前:野口 祐太
年齢:26歳
性別:男
職業:バス運転手
職場:クラブツーリズム?(旅行会社)
※バスは提携している会社の可能性
住所:埼玉県飯能市
罪状:自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)
バスに乗っていたのは運転手、乗員乗客などを合わせて38人。
女性が意識不明心肺停止の状態で病院に搬送されましたが、その後に死亡していますが、名前や年齢など詳しい情報は明らかになっていません。
また、60~80代の女性3人が大怪我をしており、ドクターヘリなどで病院に運ばれています。
この事故では他に32人が軽傷で病院に搬送されており、救助活動が終わり次第事故の原因について調べるとしています。
バスを運行したていたのは、埼玉県飯能市にある「美杉観光バス」であったようです。
本社と営業所に対して、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の疑いで家宅捜索がされており、押収した資料からバスの運行、整備状況などを分析し、事故原因を調べるるとしています。
(株)美杉観光バス 本社営業部:埼玉県飯能市美杉台6丁目1−15
観光バス横転事故にネットの意見は
亡くなった方は楽しく旅行されるはずだったのに…ご冥福をお祈りします。私事ですが、昔はタクシーを利用する時は心配や不安も少なかったし、逆にプロの運転なのだから安心安全と思っていました。しかし、今ではタクシーは料金が高いとか以前に怖くて乗りたくないのが本音です。そもそも、乗り込むまでどんな人でどんな運転をするかも分からない訳ですし。バスは市バスを時々利用しますが、一応なるべく安全と思える席を選んで座っています。
こちらの運転手と同い年の乗合バス運転手です。プロドライバーとして私は多数の命を乗せて走っていることを常に意識して安全運転に心がけておりますが、中にはやはりその意識の欠けた荒い運転をする同僚も何人かいることは事実です。バス業界は人手不足の為、中々適正な人材を選び採用することが困難に感じております。多くの命を預かる重労働に対して見合う報酬がとても少ないと感じるので早急にどうにかならないものかと…
このラインは道路の勾配が全体的に非常にきつくて、下り方面だと重くて古い車はブレーキが全然効かなくなる。二速に落としても転がり落ちるように走ります。画面でも分かるように普段は枯れ沢の谷のところを渡る部分で、道路が陥没するように作られているところ。もともと急こう配のところを、さらに落差とカーブでハンドルを取られたんじゃないだろうか。この道本当に危険ですよ。
クラブツーリズムのバスで事故とは・・・何回か日帰りバスツアー利用したことあるけど、コスパが良く満足いく旅ばかりでした。ツアーの種類は選べるけど、運転手はこちらでは選べないからなぁ。新米の運転手やガイドとベテランの運転手・ガイドで料金差をつけるわけにもいかんだろうし、また利用したいと思っていたけど、ちょっと考えてしまう事故でした。
路線バスの運転士は社内でベテラン指導者による1カ月の路上研修が有り、社内試験に合格しない限り、路線バスを運転出来ない。観光バスは長距離、慣れないアップダウンや連続カーブの観光地の道路を走る。従兄弟は観光バスからタンクローリーに転職をした。数十人の大切な命を預かって運転をするが、待遇は悪く離職率は高い。
運転手の経験不足は否めない。ただ1点気になったのは、土砂が元々崩れていたのか否か。元々崩れていたのであれば規制がされていたかどうか。元々崩れていて、規制もまともにされていないのであれば、静岡県の管理不行き届き(道路管理の瑕疵「参考:高知落石事件」)も問題になるのでは?