かんぽ生命保険の不適切販売問題で、12月18日(水)に日本郵政グループの3社長が会見を開きました。
しかし、調査途上で全容解明に至らといったことを理由に会見での歯切れは悪かったようです。
日本郵政グループという大きな企業の不正問題、またうやむやのまま逃げられるのでしょうか?今回はこの問題に焦点をあてて調べてみました。
もくじ
かんぽ生命保険の不適切販売事件概要
事件が公になり周知のものとなったのは、2019年6月24日、、それを受けて7月10日にかんぽ生命保険の不正販売問題の発覚を受けて記者会見が開かれています。
かんぽ生命保険は、半年以上にわたって顧客に新旧契約の保険料を二重払いさせていたケースや、本来であれば特約の切り換えで済むにもかかわらず新契約を結んでいたケース、旧契約を解除した後、健康状態などを理由に、新しい保険に乗り換えることができなくなったケースなど、不正内容は多岐にわたるとされています。
顧客に不利益を与えた不適切契約に関しては合わせて18万件以上になる見通しとされ、いまだにその全貌が見えていません。
これまでの経緯について
会見を強制打ち切りにした理由は?
今回の会見は、18日の午後5時から開催されており、記者からは様々な質問が飛んでいましたが、それぞれの代表が明確な答えを出すことなく、開始から2時間20分後の午後7時20分に強制的に終了となりました。
経営陣は自身の進退について明確な態度を表明しないまま、責任の所在についても答えを濁すばかりとなっています。
退場の際には「報告書も読んでないくせに」「そんな態度で改革できるのか」といった記者の怒号が飛び交う中、長門氏が一瞬立ち止まり、「(本日は)案件調査の報告です。会見は2時間やりました。詳細の回答は担当者がする」と不機嫌な顔で会見場から姿を消したとされています。
責任を追及されて逆切れでの退場のようですね。。
日本郵政グループそれぞれの責任者は?
日本郵政社長:長門 正貢
名前 :長門 正貢(ながと まさつぐ)
年齢 :71歳
誕生日:1948年11月18日
出身地:北海道小樽市
日本郵政取締役兼代表執行役社長、日本郵便取締役、ゆうちょ銀行取締役、かんぽ生命保険取締役。
過去には、富士重工業代表取締役副社長、シティバンク銀行取締役会長、ゆうちょ銀行代表執行役社長等も歴任。
かんぽ生命社長:植平 光彦
名前:植平 光彦(うえむら みつひこ)
年齢:62歳
出身:和歌山県出身
大学:東京大学
株式会社かんぽ生命 取締役 兼 代表執行役社長
日本郵便社長:横山 邦男
名前 :横山 邦男(よこやま くにお)
年齢 :63歳
誕生日:1956年8月4日
出身地:宮崎県
三井住友銀行常務執行役員、日本郵便代表取締役社長、日本郵政取締役等を歴任。
日本郵政の悪質な詐欺行為
・いつの間にか身に覚えのない保険に契約させられていた。
契約でサインをする際にデジタルペンを使用することで、別の用紙に書いた署名を無断で電子化して、保険契約書に転記するという悪質な手口が使われていたとされています。
・顧客に無断で書類を偽造して契約する。
・発覚後、金融庁へ「ほぼ全件で顧客の意向に沿っている」と虚偽の報告
・契約ノルマのために顧客の保険を無断で無契約にする。
新規契約でない場合は実績が半分となるため、嘘をついて新規契約とさせるために6か月の期間を開けた契約をさせたとされています。
郵政で悪質な違法契約が蔓延していた理由は?
今回問題となっている不適契約については、かんぽ生命の職員たちのノルマ・営業成績のため、できるだけ新規の契約をしてもらう必要があるということに由来しているとされています。
郵政グループが過去5年で顧客に不利益を与えた疑いがある契約は、約18万3000件(約15万6000人)
そのうち連絡がついた顧客は約12万人で、法令や社内規定に違反した疑いがある契約は1万2千件超。
まだ調査も途中とのことで、これからさらに増えてきそうですね。
最後に
郵政民営化からすでに10年以上の月日が経過していますが、「郵便局」はいまだに国の機関としてのイメージが強くとくに高年齢の方には信頼が厚いようです。
しかし、今回はそれを悪用した数々の違法行為で、またその裏にはまだまだ問題が隠されている可能性が高いと思われます。
現状、明確な処罰がされていない理由としは国との癒着などもささやかれていますが、その真実が明らかにされしっかりと対応されることが望ましいですね。