東京・池袋で2019年4月に車の暴走により母子死亡を含め10人の死傷者を出した事故で、車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三・元院長(88)が自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで書類送検されることがわかりました。
今回は、この速報情報を調べていきたいと思います。
もくじ
事件概要
事件が起こったのは2019年4月19日、金曜日のお昼時、12時25分ごろのこと。
東京都豊島区東池袋4丁目、東京都道435号線、音羽池袋線の路上で、当時87歳の男性が運転する乗用車のプリウスが次々と歩行者を跳ね、自転車に乗って横断歩道を渡っていた2人の母子が犠牲となり、男女合わせて8人が怪我を負ったものです。
その際の事故概要をまとめると下記のようになるようです。
①ガードパイプに接触
②自伝者に乗った男性をはねる
③自転車の母子をはねる
④ごみ収集車に衝突
⑤歩行者4人をはねる
⑥トラックにぶつかり停止
捜査関係者の情報によると、飯塚元院長は当初、「ブレーキをかけたが利かなかった。アクセルが戻らなかった」などと車の異常によるものと説明していたが、車の機能検査の結果、異常は確認されなかったため、その後、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた可能性もある」と話していたとされます。
こうした状況を踏まえ、警視庁は運転操作ミスが原因の事故であると結論付けたということです。
書類送検とは?
警察が、被疑者の取調べ結果などを書類にまとめて検察庁に送る手続を行い、それ以降は検察官が主体となって取調べ等の捜査を行うこと、これが、いわゆる「書類送検」です。
「書類送検」とは、送検(検察官送致、刑事事件を処理する権限と責任が警察から検察へ移ること)のうち、その時点で被疑者が身柄拘束されていないもののこと。
また、刑事訴訟法に「書類送検」という言葉はなく、単に事件を取り扱う主体が警察から検察へ移る手続に過ぎません。
なぜ逮捕はされないのか?
逮捕を伴わず「書類送検」された場合、比較的軽い処分で済むといったパターンが多いようです。
ただ、これは単なる運用上の割合の違いに過ぎず、書類送検であるので軽い処罰で済むといったものではないようです。
実際に逮捕されることなく書類送検がなされたものの、最終的に罰金刑が科せられたり、正式な裁判(公判)にかけられて執行猶予付きの懲役刑、さらには実刑に処されたりすることもあるとのことです。
書類送検は、あくまで逮捕の要件が満たされなかった(あるいは、要件は満たすものの警察が敢えて逮捕に踏み切らなかった)ことを意味するにとどまり、このことと最終的な処分や刑罰の重さとは、直接は関係がないとされています。
今回の件に関しては、「高齢で逃げる恐れがない」といったことが理由の一つとして挙げられているようですが、世論ではそういった警察の対応に不満を覚えている人は多いようです。
書類送検されるのはいつ?
発表された11月09日(土)の時点で来週との情報のため、早くて11月11日(月)~週末までには書類送検がされるものと思います。
疑惑と疑問
飯塚幸三、元院長ですが、事件後の行動に少し不審点があるようです。
・事故直後、警察や消防ではなく息子に電話する。
・Facebookアカウントが削除される
・自宅電話の解約がされていた
経歴
東京大学出身、旧通産省で工業技術院長を務める。
その後、農業機械メーカーであるクボタに役員として就任し14年間で副社長まで上り詰めた。
※この就任先は天下りとされています。
2015年には瑞宝重光章を受章しています。
※内閣府賞勲局によれば、「有罪判決を受けた場合は、罪状によって勲章をとりあげるケースもある」とのこと。
-高額報酬-
旧工業技術院の院長時代は年収約2000万円、退職金として約3000万~4000万円を受け取ったとされており、2017年の有価証券報告書によると、取締役7人に対する年間報酬総額は6億2700万円。頭数で割ると9000万円近い。
報道の際の名称について
一般的に、事件や事故を起こした場合に報道される際、名称は呼び捨てであったり、「容疑者」といったように呼ばれます。
しかし、今回の飯塚幸三、元院長に関していはそういった呼び方がされていません。
これについては、報道上の用語使用に一定のルールがあり、容疑者といった呼称は逮捕・指名手配された場合に使用されるものであるとのことで、逮捕や指名手配がされていない状況のため、現在はそれ以外の呼び方で呼ぶ。といったことのようです。
飯塚元院長のコメント
今回の事件に関して、下記のようなコメントをしています。
このコメントに対して、車のせいにして、反省の色がないといったように怒りの声が出ています。
飯塚元院長全然反省してなくて笑った
車の性能以前に手前の性能の問題だろ。
そら高齢になればなるほど衰えて行くのは仕方がない運命。だからこそあれだけ社会は注意をしたし、車の性能だって日々進歩してる。
自己正当化して逃げるのではなく、素直さだけは高齢になっても忘れたくはないな
— yellow Cake (@cake_yellow) November 9, 2019
飯塚元院長が車のせいにしてるみたいね
しかもメーカーよこんな事起きないような車開発しろ
だと?!
こんな事起こしてんのはあんただよw
んな通り魔みてぇな車ばっか売り出してねぇわきっとwもし車の不具合・誤作動だとしても、亡くなってる人いるからさぁ…
— Mei (@461tiger) November 9, 2019
飯塚元院長は、書類送検で済むのか。
最後に、高齢者も安全に運転できる車を作ってほしいとメーカーに対して…
分からんでもないけど、今の技術では無理なので、外出する際は公共交通機関か、タクシーを使ってくれ…。— くらげ (@mkurage93) November 9, 2019
ネットの反応
飯塚幸三書類送検でやっっっっっと一歩前進できたかなぁ
真菜さんと莉子ちゃん、松永さんも全く見ず知らずだけど応援してます
また署名必要ならします!
この前は真夏だったから郵送にしたけど冬場なら直接行ける— 光 (@Hikari_Andoh) November 8, 2019
車って便利ですから
体が動かないなら尚更使いたくなるもんなんじゃないですかね
あと書類送検じゃ終わりませんよ。書類送検後に起訴されて有罪判決になり刑務所に入るというのが一般的です
皆騒いでますけどこの事件変に特別なケースでもなんでもないんです
騒ぐなら有罪にならなかった際にですね— すぅ (@Laex5nIKrwSXDLd) November 8, 2019
書類送検が遅すぎるのは問題ではあるけど、書類送検に関する書類作成とか実況見分とかってめちゃくちゃ時間掛かるし大変だから多少は警察、検察の身にもなってあげて…
— じたん (@nt_xq20) November 8, 2019
池袋暴走事故の容疑者が書類送検とか
教員いじめの加害教員に給与差し止めとか
正しい罰、公平な罰ってなんだろうな?って思う
結局法律も刑罰も、人間が運用するから難しい…— 馬刺し (@water85) November 8, 2019
む?書類送検って「こんな事件がありましたよ」って記録なだけで、容疑者は身柄の拘束はされないってこと?詳しくないから全然わからないけど。それって現状とあんまり変わらないんじゃないか?え?ほんと?
— みすず🥟 (@ochayu616) November 8, 2019
池袋母子死亡事故 暴走の元院長を来週にも書類送検 警視庁。いかにも世論の圧力に屈して仕方なく行ったように見える。大きな死亡事故を引き起こした人間がこれほどまでに長い期間、書類送検に慎重になった事例をいままでに見たことが無い。明らかに国家権力は上級国民を保護している。許せない。
— 徹 (@utgf0SMhhpMseEa) November 8, 2019
飯塚幸三“元院長”上級国民様が書類送検されて喜んでる人がいるけど、正気か??逮捕じゃなくて書類送検やぞ?書類送検って事件にしろ事故にしろされるもんやぞ?その書類送検にいつまで掛かってるんだよって話だし、ここから不起訴の可能性もあるし、何なら未だ容疑者と呼ばれてないんだけど、大丈夫?
— WINGER (@MAKUBAKAI) November 8, 2019
引っ張りに引っ張ったな、風化狙いだろう腐りきってるな。書類送検なんてほとんど不起訴だ終わったな…
過失運転致死傷なら最大で懲役7年になるのかな?おまけにネット等で散々叩かれたので、すでに社会的制裁を受けているとしてここから減刑されるかもしれないね。
まだ書類送検?九割九分起訴だろうが不起訴になる可能性も残ってるわけだ
池袋の事故、書類送検されたそうだけど、二人も亡くなっててまさか不起訴とかないですよね??
判決で執行猶予とかもつかないですよね??
まだ書類送検だと不起訴の可能性あるよね…裁判も時間がかかるだろうし早くしないと容疑者が死んじゃうよ。死んだら罪も認められず賠償もされないままチャラになっちゃう
調べれば分かるけど、上級国民じゃない80越えた一般人が何人か死亡させた場合も同じように逮捕はされず約半年の期間を経て在宅起訴や書類送検になってる。そもそも5月の段階で解析に約半年かかるから起訴や書類送検するにしてもそれ以降になるって分かってた。
本人の過失とするならばまず逮捕してそれから送検じゃない?交通事故での死亡案件はほぼ逮捕されてる。やっぱおかしいよ…
最後に
一つ進展したとはいえ、書類送検にとどまっており逮捕や罪状の確定ではないことで時間がかかりすぎている。といった声が多いようです。
また、今回の件に関しては、色々な憶測を生むような疑惑的な行動なども多々確認されており、それらが忖度(そんたく)しているのでは?といった疑念を持つもととなっています。
すでに高齢でということもあるので、被疑者死亡によるあいまいな決着とならないよう、遺族のためにも早めの判断が待たれますね。


