東京の足立区西新井で、生まれたばかりの赤ちゃんを放置して死なせたとして、池田知美容疑者(31)が逮捕される事件がありました。
ただ、今回の事件は虐待などとは違って、複雑な事情があったようです。
今回は、都会で起った新生児放置死事件について調べていきたいと思います。
もくじ
新生児放置し死なせた疑いで東京の31歳母親を逮捕
事件が発覚したのは2020年1月2日(木)のこと。
生まれたばかりの女児を自宅に放置して死なせたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで、東京都足立区西新井に住むアルバイト従業員、女児の母親である池田知美容疑者(31)が逮捕されました。
出産して間もない、小さな命が失われてしまったこの事件、背景には何があったのでしょうか。
新生児死亡の背景には何があったのか?
警視庁西新井署によると、池田容疑者は2019年12月28日の朝に自宅浴室で一人で出産したその後、女児が弱っていることを認識しながら、仕事で外出をしては放置していたとされています。
※仕事から帰った後に授乳などはしていたようです。
弱っていく女児を認識しながら、病院など必要な医療措置をしなかった理由として「病院に連れて行くお金がなかった。」と供述しているようです。
新生児死亡までの経緯
・12月28日の朝に自宅の浴室で娘を出産
・12月29日と30日はパチンコ店とキャバクラのアルバイトを掛け持ちし、長時間自宅を空ける。
・12月30日から娘の泣き声がかすれ、手足の動きが鈍くなる。
・1月1日の夜になって「子供が動かなくなった」と自ら119番通報。
⇒ 駆けつけた救急隊が心肺停止状態の娘を発見。
▼その他に判明している情報
池田容疑者は妊婦検診を受けておらず、出産後も医療機関を受診していなかった。
生まれた女の子は未熟児で体重は1360グラムほどだった。
出産後に薬局などで粉ミルクや哺乳瓶を購入し、娘にベビー服を着せていた。
父親や、両親などの相談する相手は?
池田容疑者は、一人暮らしで、父親などはいなかったとされています。
詳しい背景などは明かされていませんが、未婚の母だったのかもしれません。
また、両親についての情報もないことから死別、あるいは疎遠となっていた可能性があります。
「相談する人もいなかった」といった供述をしていることから、父親、家族、友人といった人が身近にいなかったようです。
職場の人とも関係は希薄だったのでしょうか。
池田知美容疑者と、赤ちゃんの情報
こちらが池田容疑者の情報になります。
名前:池田知美
年齢:31歳
住所:東京都足立区西新井
職業:アルバイト従業員(パチンコ店、キャバクラ)
▼罪名 保護責任者遺棄致死
生まれたばかりの赤ちゃんの名前の有無は判明していません。
12月28日に生まれて、1月1日に死亡したことが判明しています。
また、死亡時の女児の体重は約1350グラムだったとされています。
もともと未熟児であったのか、十分に栄養が摂取できなかったことによる衰弱化その両方だったのかもしれません。
金銭がない場合にどうしたらよかったのか?
今回の死亡事件、どうしたら防ぐことができたのでしょうか。
足立区では出産費用の助成制度も
池田容疑者が住んでいた足立区では、出産時の助成制度が設けられているようです。
「入院助産制度」
妊産婦が入院して出産する必要があるにもかかわらず、経済的な理由でその費用を支払うことが困難な家庭のために、低額な費用で入院・出産できる制度。
▼条件
・妊娠7カ月以上の区民
・前年分所得税額が8,400円以下の世帯
※住民税課税世帯で、健康保険などからの出産一時金が40万4千円以上支給される場合を除く。
出産育児一時金の支給
出産または妊娠85日以上で流産・死産(人工中絶も含む)した方に、出産児1人に付き、42万円を支給する制度。
出産者本人が社会保険等へ1年以上加入していて退職後6ヶ月以内の出産の場合は、社会保険等から支給を受けるか国民健康保険から支給を受けるか選択が可能。
また、医療費が高額になった際には、高額療養費の支給などもされています。
こういった制度を利用することで金銭の心配をすることなく、治療を受けることもできたようです。
※受け取りにはいくつか条件はあるようなので確認が必要です。
救急車は呼べなかったのか?
今回、時期的にも年末年始で、病院なども閉まっていたタイミングでもあったかと思います。
そのため、緊急時の手段として救急車を呼ぶといった手段も考えられますが、救急車を呼んで診療を行ってもらうにもお金が必要となるため、それを嫌ったのかもしれません。
様々な状況の中、そうしたことを考えることもできない精神状態だったのでしょうか。
今回の件にネットの声は
母親だけでなく、記事に出ていない父親にも責任があるものと思われるが…。
無責任に子どもを作ることだけは本当にやめてほしい。
この世にせっかく生を受けたにも関わらず、親の身勝手でこのようなことになってしまったのが不憫でならない。
万一だけど、育てられない子供を身ごもって産んでしまったとしてても、赤ちゃんポストのような所があれば、赤ちゃんは死なずに済んだと思ってしまう。
この女性も、相手の男性も、罪は大きい。まずだらしない、無責任なことは絶対にしてはいけない。
ただただ、この女性の元に産まれてきた小さな命がかわいそうでたまりません。
連日深夜までアルバイトしないと生活も苦しい状況で、出産後のぼろぼろの身体で仕事して、精神的にかなりやられてしまっているのではと思う。
アルバイトを休めないという強迫観念もあったのかも。相談できるひとがいない、赤ちゃんの父親にも頼れない…。
いつだって、こういう事件の加害者は女性一人だけ。でも本当は、女性も被害者なのではないかと思ってしまう。
色々な事情もあった出産だったのでしょうが、産まれるまでに相談出来る人が居なかったなら行政に頼るべきでした。
産後間もない新生児が多分保温設備もないまま放置されれば最悪な結果になる事は目に見えた事。
出産後の本人もバイトに明け暮れる日々だったようですが体調も大丈夫でしょうか。
あれをすればいい、これをしとけば良かった、と常識的な考えが思いつかないくらい、この母親の育った環境も劣悪で、無知で孤独だったのだろうか。
正直、どうすれは防げたのか正解が見つからない。
粉ミルクや哺乳瓶を買い、子供と一生懸命幸せになろうとしてたと思うんだけど、切ない。
たぶん行政がなんらか支援してくれることも知らなかったのかもしれない。
世の中いろんな人がいるので、知識がなければ、幸せになれないというのは、セーフティーネットとしては十分ではないと思うので、こうした困っている人たちを見つける取り組みや、もっと支援に対する認知度の向上が図れる取り組みをしたら良いんではないかと思う。
オリンピックとかさ、桜を見る会とかさ、どーでも良いんだよ。貧しくても最低限安心して生活出来る国を目指したいな。お金が無くて命が・・・ってのは酷い話だよ。
こんな状況の人を助けられる世の中じゃないって事だよね…。
税金をもっと有効に使おうよ…。子供って大事だよ!将来を思うなら…。
最後に
赤ちゃんが生まれるまでには、十分な時間はあったと思われるので、事前に生まれた後のことを考えて調べておけばこうしたことは防げたかもしれません。
ただ、補助制度についても、実態がわかりにくいといったことも、今回の件につながった可能性がありそうです。
こうした悲しい事件が再び起こらないよう、子供を安心して育てられる環境や制度の充実、その告知を徹底して伝えていければと思います。