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JASRAC著作権料、生徒不要も教師徴収に不満の声続出!音楽教室訴訟の最高裁判決

JASRAC

音楽教室で演奏される楽曲に関して、生徒と教師から著作権使用料を徴収できるかどうかを争った日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽業質の訴訟で10月24日に上告審が開かれて判決が下されました。

最終的な判決は生徒側からの徴収は不可とするも、教師側からの徴収は可能とするもの。

この判決に多くの人が不満の声があげています。

JASRAC著作権料に関する徴収に「音楽教育を守る会」が提訴

この裁判はJASRAcが2017年に、JASRACが管理する楽曲を使った音楽教室について「受講料収入の2.5%を徴収する」方針を発表したことがきっかけ。

この行動に対して、音楽教室を運営する「ヤマハ音楽教室」を始め、約250の個人・企業・団体が「音楽教育を守る会」を発足させて猛反発し、2017年6月に提訴したことが始まり。

「レッスンで使う曲の選択に影響し、日本の音楽文化を損ないかねない。JASRACに徴収権がないことの確認を求める」

この裁判は長く続けられており、2022年10月24日とおよそ5年にもわたる歳月で決着が見られました。

参照:音楽教室の著作権料訴訟 「生徒の演奏は徴収できず」最高裁が初判断

JASRAC著作権料、最高裁が生徒不要も教師徴収の判決

2022年10月24日(月)に開かれた、音楽教室でのレッスン演奏から著作権使用料を徴収できるかどうかを巡って争われた訴訟の上告審判決。

最高裁第1小法廷の深山卓也裁判長が、生徒の演奏に対しては徴収できないとした二審の判断を支持し、JASRAC側の上告を棄却しました。

この裁判ではレッスン中の生徒の演奏を「音楽教室による楽曲利用」とみなし、教室から使用料を徴収できるかどうかが争点の一方、教師の演奏からは徴収可能との判断が確定していたもの。

「生徒は払う必要はない」とする判決が言い渡されたことでJASRACの一部敗訴が確定しました。

ただし、JASRAC側が従来想定していた使用料は教師と生徒双方を徴収対象とすることを前提としていた「2.5%」という焼酎量に関して、実際の金額を今後改めて協議する見通しとしており、実質生後側で取り損なった分を教師側に上乗せする形で、最終的にJASRAC側の主張を全面的に通す可能性が高いとされています。

また過去の判例での判決「カラオケ法理」とは

演奏に伴う著作権料をめぐっては過去にも最高裁が判決を出した例があり、それは1988年にカラオケスナックでテープを再生して客らが歌う場合、店は演奏していなくても「演奏を管理して利益を得る施設」として著作権料を支払う必要があると判断したもの。

これが「カラオケ法理」と呼ばれ、その後の裁判や学説に影響を与えてきたとされています。

今回の訴訟においても、2020年2月に東京地裁の判決ではカラオケ法理に沿って「講師も生徒も教室の管理下で演奏しており、楽曲の利用主体は教室だ」と判断するJASRACの全面勝訴となっていました。

しかし、2021年3月の知財高裁判決では、生徒の演奏を「技術向上のための自主的なもの」ととらえて、生徒側からの徴収は却下していました。

カラオケ法理の「管理・利益」に関しては「あいまいで、ゆるく解釈すれば著作権料を払う範囲が広くなりすぎる恐れがある」と批判も多くありましたが、ここにきての判決によって音楽活動を阻害し利益をどれだけむしり取れるかの方向に流れたと考える人が多くいるようです。

JASRACが音楽教室に潜入捜査?

今回の著作権料に関しては、1990年代に著作権保護の機運が国際的に高まったことから日本でも2000年に改正著作権法が施行されたことに端を欲するもの。

これを利用しJASRACは、2011年にフィットネスクラブ、2012年には楽器の講座などを含むカルチャーセンターや音楽を使う事業者からの徴収を拡大を続けていました。

この判決によって対象の教室は昨年の時点でも徴収対象は6782教室ほどとされていて、著作権料は年間3億5千万~10億円に上ると見込まれています。

音楽教室をめぐる一連の騒動では、JASRAC職員が実態把握のために職業を「主婦」と偽って音楽教室に入会させる「潜入調査」が行われていました。

この行為について「これまでの訴訟で(潜入調査の)適法性・必要性が認められている」「情報の正確性を確保するために、通常の利用客と同じように料金を支払って入店などをする調査は、音楽著作権管理以外の分野でも行われている」と答え正当性をアピールしています。

また、JASRAC著作権料に関しては本人が演奏をする場合にも「著作権料」が発生するためおかしいのでは?といった意見なども出ており、NHKと同様に利権のみを追い求める組織となっていることに疑問と批判の声が多く上がっています。

JASRAC著作権料に対する判決にネットの声は

今、世に活躍して音楽家やアーティストも、皆最初は誰かの曲を練習したり、コピーしたりする事で今がある訳で、そうした音楽を志す人に対しての練習としての楽曲くらい著作権料を免除してあげても良いのでは。払うのは生徒ではなく、音楽教室というが、その分の経費は授業料に上乗せされる訳で、結局は間接的には著作権料を払っている事になる。JASRACは、音楽業界を守っていこうというなら、その業界を支えるこれからの人を育てる事も大切なのでは。

これは明確な規定がないがゆえに、最高裁が現行法の範囲内での規定を示した、という事でよいのでしょうか。となれば、現行法は音楽教室で音楽を教える、という事をきちんと勘案せずに作られた可能性があり、現状を鑑みての法改正が必要になってくるのではないでしょうか。音楽教室で先生が教材として使う楽曲の著作権料を支払うのは、長い目で見た時には音楽業界にとってもプラスとは言えないと思われます。政治家は速やかにルール改正に取り組んで欲しいですね。それまでの過渡期に支払うことになりますが、それは法治国家なので仕方ありません。しかし、変なものは変ですから。改正を望みます。

『JASRAC側が従来想定していた使用料は教師と生徒双方を徴収対象とすることを前提としていたため、実際の金額は今後改めて協議される見通し。』JASRACは銭ゲバすぎる。シンプルに音楽教室に対してであって、そこにおける生徒は音楽教室に包含されるべきなので、内訳をするなら生徒側は対象にならないという判断は妥当だと思う。しかし、中長期の視点で音楽という身近な娯楽の種を考えた場合、このJASRACの思想が正しいのかは疑問があるのも事実。生徒がこの曲やりたいとなったときに、それは申請してないから扱えない楽曲なの・・・はちょっとかわいそうだなとは思うので、包括的で音楽教室という特異性を踏まえた妥当なプランをJASRACは示してほしいなとは個人的には思う。

JASRACは(建前上は)アーティストの権利・利益を守りたいということだと思うが、少子化や市場の変化によって、限られたパイの中でどうやって自分たちの利益を確保していくかという、保守的な考え方が想像できる。音楽文化を育て、市場を拡大させて、その結果としてアーティストやJASRACの収益も増えるという発想が少しでもあれば、将来の音楽市場を担う人材を育てる教育現場の足かせとなるような今回のJASRACの主張はそもそも出ないはず。

今回の最高裁判決。結局のところ、音楽教室側がJASRACに著作権使用料を払わなければいけないという結論に変わりはなく、変わるとするならば、JASRACが元々要求してきた2.5%という著作権使用料率の算定根拠が変わるので料率が変わる可能性があるということになります。一部メディアが「音楽教室の生徒演奏、著作権料は不要」と言ったパっと見ると誤解しそうな見出しで報道したりしているので勘違いする人も多く出てくるかと思います。